フジテレビで30年続いた長寿バラエティ『みなおか』こと『とんねるずのみなさんのおかげでした』が2018年3月22日、最終回を迎えました。
30年続いたということで最終回は特別枠のスペシャル番組として放送するかと思いましたが、通常通りの1時間枠であっさりとした終わりに寂しさを感じた視聴者も多いのではないでしょうか。理由の一つとして、とんねるずの高騰するギャラも関係しており、そのギャラはウン百万円だとか…詳しい数字は記事内でも紹介します。
今回は、そんな『とんねるずのみなさんのおかげでした』の最終回がレギュラー放送の1時間だった理由と、とんねるずの今後について迫っていきたいと思います。
目次
『とんねるずのみなさんのおかげでした』最終回が一時間放送の理由
『とんねるずのみなさんのおかげでした』は1988年10月に『とんねるずのみなさんのおかげです』としてスタート。
その後1997年6月に現在の『とんねるずのみなさんのおかげでした』に改名し、当時の人気アイドルや女優が出演するなどバラエティの登竜門的存在へ急成長。
しかし、最近では視聴率が低迷するなどして”いつ終了してもおかしくない”状況が続いていたようです。それでもなんとか30年続けてこれたのは『とんねるず』の二人だったからでしょう。
それにしても最終回が1時間というのは寂しいですよね。
同じく今月で終了する同局の「めちゃ×2イケてるッ!」の最終回は5時間と長時間に渡るが「みなおか」は通常と変らない時間帯に放送される。
石橋は「『めちゃイケ』みたいに5時間半くらいやればよかった」と後悔しつつも「もう数字が取れないからやめてくれって…」と自虐して笑わせた。
引用:石橋貴明、「みなおか」最終回に自虐 5時間半やろうとしたら「数字が取れないからって…」― スポニチ Sponichi Annex 芸能
この、”最終回が通常放送”という理由を番組プロデューサーは、「最終回だからって特別なことはしない」と発言していましたが、石橋貴明さんが「5時間半やろうとしたら『数字が取れないからって』」とぶっちゃけてしまったようです。
実際に、先週放送された過去のVTRと新作コントも視聴率5%止まりとなっており、フジテレビもこれ以上、とんねるずに放送枠を与えるのは厳しいと判断したのでしょう。
低迷する視聴率でも『みなおか』の制作費は4,500万円
他にも、『とんねるずのみなさんのおかげでした』は制作費が高いことでも有名です。
TOKIOの『ザ!鉄腕!DASH!!』が1本当たり4,000万円
『世界の果てまでイッテQ!』が1本当たり4,000万円
『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』が1本当たり700万円
『モヤモヤさまぁ~ず2』1本当たり800万円
『めちゃ×2イケてるッ!』が1本当たり3,500万円
『とんねるずのみなさんのおかげでした』も1本当たり4,500万円
これを見ても、1放送あたり4,500万円と、その中でも視聴率の悪い『とんねるずのみなさんのおかげでした』が「なぜ4,500万円?」と疑問に思ってしまいますね。
感のいい読者の皆様なら薄々気づいていると思いますが、制作費のほとんどが『とんねるず』二人のギャラになっています。
とんねるず二人のギャラは1放送あたり800万円。
これは芸人の中でもかなり高額なほうで、とんねるずと並んで『お笑い第三世代』と言われた、『ダウンタウン』や『ウッチャンナンチャン』などがいます。
ダウンタウンも以前は二人セットで1,000万円のギャラでしたが、最近では自ら出演料の値下げを申し出るなどして『水曜日のダウンタウン』では1放送あたり120万円、ウッチャンナンチャンの内村光良さんは1放送あたり180万円となっており、これを見ても未だに800万円もギャラをもらっているのは『とんねるず』の二人だけなのです。
これで視聴率が取れるならテレビ局も何も言いませんが、視聴率も取れない、ギャラも高い、となると、テレビ局としても とんねるずを使い続けるメリットというのが無いというのが現状です。
とんねるず、レギュラー番組0本へ
『とんねるずのみなさんのおかげでした』が終了したため、とんねるずのレギュラー番組は『0本』となります。
同格の芸人であるダウンタウンのレギュラー番組数は2018年1月現在10本。
ここまでレギュラー番組の数に差がでるのはなぜなのでしょうか?
『とんねるずのみなさんのおかげでした』を見ているとわかりますが、とんねるずは自分たちの好きな芸人・気に入っている芸人を集めて身内ノリのようなところがあり、さらに番組の企画にしても過去に一度世間に受けた企画を永遠と繰り返すだけ、後輩芸人を殴る蹴る・水へ突き落とすなど、パワハラに近いやり方に視聴者もうんざりしているようです。
そして、ダウンタウンとの一番差がついたと言われているのは、『自分たちを後輩がイジることを良しとしない』ところでしょう。
最近で言えば、フジテレビ系『ダウンタウンなう』の企画『本音でハシゴ酒』で若手芸人のカミナリと”利きツッコミ対決”と称して、松本人志さんがカミナリのたくみさんに思いっきり頭を叩かれるなど、大御所である自分たちを若手にイジらせる事によって笑いに変えるなどしています。ちなみに、この”利きツッコミ対決”で頭を思いっきり叩かれた松本人志さんは、たくみさんのツッコミを「浜田が思いっきり叩いたのかと思った」と語っており相当痛かったようです。
このプライドの高さの違いが、自分たちの人気がなくなってもギャラを値下げしない とんねるずの姿勢にも現れていますね。
とんねるず、レギュラー0本でも余裕な理由
唯一のレギュラー番組が終了し、他の番組へのゲストとしても出演することが少ない とんねるずですが、あまり焦りはないようです。
終わりの始まりになった、とんねるずの2人だが、焦りはない。
「これまでの稼ぎがたんまりと蓄えられている。というのも、2人はずっと一緒に個人事務所でやってきましたから、ほとんどのギャラを、中間搾取されることなく手にしていたのです。
と同時に、2人とも妻が女優ということが心強い。
この記事を見ても分かる通り、ダウンタウンの二人は『よしもとクリエイティブ・エージェンシー』所属、とんねるずの二人は個人事務所です。
よしもとは、ギャラが安い事で有名ですが、ダウンタウンクラスになるとギャラ交渉をすれば事務所3:取り分7くらいまでにはなるそうです。
しかし、個人事務所となるとギャラを総取りできるので比べ物になりませんね。
さらに、とんねるずが個人事務所『アライバル』を設立したのは1994年ですので、『うたばん』や『とんねるずのハンマープライス』といったギャラが一番高い時の十分な蓄えがあるわけです。
とんねるずの今後は
とんねるずの今後の予定に関して、石橋貴明さんは、「(フジテレビは)バラエティーを作らせたら一番うまい局だと思う。またぜひ20年、30年続くような素晴らしいバラエティーを作ってほしい」「王国を再建してもらって、そこで脇役でいいので入れてもらう」と語っております。
実際に、BSフジで番組をやるという噂もあるので、もしかしたら地上波で放送できないような思い切ったバラエティ番組をBSでやる可能性もあります。
とんねるずのめちゃくちゃする芸風から考えてもBSやネット番組のほうが面白さが引き出せると思います。
『とんねるずのみなさんのおかげでした最終回が1時間の理由、レギュラー0本の今後は』を45秒で解説
とんねるず唯一のレギュラー番組であった『みなおか』こと『とんねるずのみなさんのおかげでした』が最終回を迎えました。
最後ということでスペシャル枠が期待されましたが、通常放送の1時間枠。
番組のエンディングでは1991年のヒット曲『情けねえ』を熱唱し、「この国を」「滅ぼすなよ」という元の歌詞を「バラエティを」(石橋)「滅ぼすなよ」(木梨)に、「この国を」「おちょくるなよ」を「フジテレビを」(木梨)「おちょくるなよ」(石橋)と変えて歌い、力を合わせて日本のお笑いシーンを引っ張ってきたフジテレビへの深い愛情をにじませました。
番組終了後は、「とんねるず」「みなさんのおかげでした」「みなおか」「野猿」「矢島美容室」「おちょくるなよ」といった番組に関するワードがTwitterのトレンドワードにもなるなどして、30年続いたバラエティへの関心の高さを伺わせました。